こども園とは

荒川こども園は
幼保連携型認定こども園です

こども園とは

「こども園」とは、単に幼稚園と保育所が併設されている施設ではなく、従来の幼稚園と保育所それぞれの良さを兼ね備え、教育と保育を一体的に提供することを目的とした施設です。
幼稚園は教育を主な目的とする施設であり、文部科学省の管轄です。一方、保育所は、保護者の方が就労している場合や、病気・介護などの理由により家庭での保育が困難な場合に代わって保育を行う施設で、厚生労働省(現在はこども家庭庁)の管轄となっています。
近年、働く保護者の方が増加する中で、保護者の方の就労の有無や働き方に関わらず、教育と保育の両立を可能にする施設として「こども園」の制度が導入されました。
これまでは、保護者の方が働いている場合は基本的に保育所を利用する必要があり、逆に働いていない、あるいは就労時間が短い場合には幼稚園しか選択肢がありませんでした。しかし、こども園では、入園後に保護者の方の働き方が変わったとしても、3歳以上であれば退園や転園の必要がなく、継続して同じ園で教育・保育を受けることが可能です。

また、0歳児から5歳児までの連続した教育・保育が可能となり、年齢や発達段階に応じた一貫性のある質の高い教育・保育を提供できるようになりました。従来は、保護者が就労している場合には保育所にしか預けることができませんでしたが、こども園では、乳児期には保育を中心に、幼児期にはより充実した教育を受けさせることが可能となり、子どもの成長に応じた柔軟な対応が可能になります。

保育の観点では、こどもの健康の維持・促進が重視されています。食事や食育に関してもガイドラインが定められており、年齢に応じた食事の提供や栄養管理が徹底されています。また、感染症対策についてもガイドラインが設けられており、こどもたちが健やかに育つために必要な多くの基準を満たすことが求められています。

さらに、こども園では保護者の支援も重要な役割とされています。育児には休みがなく、保護者の方には大きな負担がかかります。その負担を軽減し、保護者の方とともにこどもを育てていく姿勢が、こども園の運営において重視されています。
また、認定こども園には「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地域裁量型」の4つの類型があります。このうち幼保連携型は、幼稚園と保育所それぞれの良い点を統合して運営する必要があり、他の類型に比べて設置基準がより厳しく定められています。例えば、幼保連携型こども園の保育教諭は、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を取得していることが求められます。

荒川こども園は、これまで「荒川幼稚園」として多くのお子様にきめ細やかな幼児教育を提供してまいりました。しかし、「荒川幼稚園に入れたいけれど、働いていて預けられない」といった声を保護者の方々からいただくことがありました。
そこで、保護者の就労状況にかかわらず、すべてのお子様に充実した教育・保育を届けたいという思いから、熊谷市ではいち早く平成28年(2016年)より、幼保連携型認定こども園「荒川こども園」として新たなスタートを切りました。
未来を担うこどもたちがよりよい人生を歩めるように。そして、保護者の皆様が子育てに誇りと喜びを持てるように。荒川こども園は、これからもその思いを大切に歩み続けてまいります。

3つの認定区分

幼稚園や保育所に通うためには、保護者の就労状況などに応じて「教育・保育給付認定区分」が分けられ、それに基づいて入園の可否が決定されます。
一方、こども園では、空き状況にもよりますが、いずれかの認定区分で入園することが可能です。たとえば、2号認定が取得できない場合でも、1号認定で入園できるケースがあります。

認定区分は以下の3つに分けられます。

1号認定

教育標準時間認定

満3歳~5歳で保育に必要な事由(保護者の就労、妊婦、出産、疾病、障害など)に該当しない場合には、1号認定となります

2号認定

満3歳以上・保育認定

満3歳~5歳で保育に必要な事由(保護者の就労、妊婦、出産、疾病、障害など)に該当する場合には、2号認定となります

3号認定

満3歳未満・保育認定

0歳~2歳で保育に必要な事由(保護者の就労、妊婦、出産、疾病、障害など)に該当する場合には、3号認定となります

  • 利用定員があるため、必ずしも希望の認定が受けられるわけではありません
  • 認定は市役所にて行います。
  • 1号認定及び2号認定のお子様は幼稚園部門にて一緒に教育・保育します。3号認定のお子様は保育園部門にて保育いたします。
  • 1号認定と2号認定に関して教育・保育の違いはありませんが、教育標準時間(平日9:00~14:00)外に実施される預かり保育にかかる金額が変わってきます。
  • 上記の教育・保育給付認定において利用定員や点数により2号認定が受けられなかった方でも、保育に必要な事由に該当する場合には、2019年10月から開始された施設等利用給付の認定(新2号認定)を受けることで、預かり保育料の補助(1日450円)が受けられます。

現行の認定区分においては、0~2歳のお子様は「保育の必要性」が認定された場合に限り、3号認定として位置づけられます。そのため、保育認定を受けられないお子様は、いずれの区分にも属さない状況となっているのが現状です。

「保護者の就労状況にかかわらず、すべてのお子様に充実した教育・保育を届ける」という理念に照らすと、これは今後改善が求められる重要な課題のひとつです。

荒川こども園では、令和7年度5月より少数ではありますが、「しろくま組」として1歳児・2歳児の受け入れを開始いたしました。令和8年度4月からは、2歳児の受け入れ枠を拡大し、満3歳児のお子様とともに「もも組」として新たにスタートする予定です。

すべてのお子様が安心して通える施設として、今後もより良い環境づくりに努め、成長を続けてまいります。

部門・クラスについて

まず、年齢によって学年が決まります。「2歳児」「3歳児」などの呼称は、年度内における年齢区分を示すものです。たとえば「2歳児」とは、その年度の4月1日時点で2歳であるお子様を指しますが、実際には年度の途中で誕生日を迎え、3歳になるお子様も含まれており、2歳と3歳のお子様が同じ学年に在籍することになります。お子様が何歳児に該当するかは、その年度の4月1日時点で何歳であったか、または年度内で誕生日を迎える前の年齢が何歳か(何歳だったか)で判断できます。

お子様が何歳児に該当するかによって、教育・保育給付の認定区分は、下記の図のとおり異なります。
ただし、必ずしもご希望の認定区分に該当するとは限りません。定員には限りがあるため、保護者の方が就労されている場合でも、より長時間の就労状況にある方が多数いらっしゃる場合には、保育認定ではなく教育認定となる場合もございます。認定状況の詳細につきましては、園までお問い合わせください。

荒川こども園では、0~2歳児(ただし、2歳児プレ保育および満3歳児〈もも組〉を除く)を「保育園部門」、3歳児~5歳児(プレ保育および満3歳児〈もも組〉を含む)を「幼稚園部門」として区分し、それぞれの部門に応じた活動を行っております。なお、部門によって活動する園舎が異なっております。

3歳児以上のお子様につきましては、教育認定(1号)・保育認定(2号)にかかわらず、同じクラスで教育活動を行っております。認定区分による主な違いは、平日14時以降や長期休暇などの預かり保育料の有無ならびに給食費の金額の違いのみとなります。なお、コロナ禍における緊急事態宣言時には、認定区分により登園の可否が異なる場合もございましたが、通常の教育活動に関しては、認定の違いによる差異はございません。2号認定は、一般的には保育所(保育園)に通う際に適用される認定区分ですが、当園では「幼稚園部門」において教育・保育を受けていただいております。また、1号認定の中には「新2号認定」と呼ばれる制度がございます。これは、あくまで1号認定に該当するお子様のうち、一定の条件を満たす場合に適用されるもので、1日あたり最大450円の補助を受けることができます。新2号認定には定員の制限はなく、保護者の就労状況等に応じて認定を受けることが可能です。ただし、対象となるのは3歳児以上であり、満3歳児は新2号認定の対象外となっております。

保育料無償化について

令和7年4月より、熊谷市は0歳児~2歳児の保育認定(3号認定)のお子様の保育料が無償化になりました。3号認定の保育料には給食費等も含むため、一部実費の部分のみのご負担となります。熊谷市以外の保育料に関しましては各市町村にご確認ください。

また、3歳児~5歳児における1号認定および2号認定の保育料につきましては、令和元年10月より無償化の対象となっております。ただし、3号認定の無償化とは異なり、給食費などの実費負担が別途必要となります。また、教育活動に係る費用として、教育教材費や施設設備費などがかかります。なお、無償化の対象となるのは「保育」にかかる費用部分のみであり、教育の充実を図るための活動に係る費用については、無償化の対象外となっております。必要な費用に関しては、「募集要項」をご確認ください。